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溶融亜鉛めっき鉄骨の接合面に施すリン酸塩処理のすべり係数試験 ~溶融亜鉛めっき高力ボルトを用いた摩擦接合の性能確認~
溶融亜鉛めっきを施した鉄骨どうしをつなぐときは、一般に「溶融亜鉛めっき高力ボルト」を使った摩擦接合が用いられます。この接合では、ボルトで鋼材を強く締め付け、接合面に生じる摩擦力で力を伝えます。そのため、接合面には一定以上の摩擦力が必要です。ところが、溶融亜鉛めっきの表面はすべりやすいという性質があります。そこで、接合面にリン酸塩処理液を塗り、表面を摩擦の生じやすい状態にしています。
★試験の方法
摩擦力が十分かどうかは、「すべり係数試験」で確認します。
鋼板に溶融亜鉛めっきを施し、接合面にリン酸塩処理液を塗ります。
決められた締め付け方法で高力ボルトを締め、試験体を作ります。
試験体を引張試験機で少しずつ強く引っ張ります。
接合部が力に耐えきれずにずれた瞬間の荷重を記録します。
この荷重から計算した「すべりにくさ」を表す値を「すべり係数」といい、0.4以上であれば合格です。
★試験の結果
今回は、施工時にリン酸塩処理液の塗布量がばらつく場合を想定して、次の4条件で試験を行いました。
○標準量を塗布
○やや多めに塗布
○多めに塗布
○過剰に塗布
その結果、すべての条件ですべり係数は0.5前後となり、合格基準の0.4を上回りました。塗布量が多くなっても、必要な摩擦性能を確保できることを確認できました。
★社内での活用
今回の試験結果と、高力ボルトの締め付け方法(ナット回転法)のポイントは、若手検査員の教育に活用しています。あわせて本社工場や堺工場、営業担当者や管理職とも結果を共有し、品質管理の向上につなげています。