田中亜鉛鍍金株式会社

FAQ

Q1 歪みませんか?

A1

歪みは、製品の構造、寸法および部材の形状、材厚、製作工程における曲げ加工や溶接の残留応力、さらにめっき条件等の数多くの要因が関与して発生します。

また、最近多い質問として『溶接した後に、歪みをとってからめっきに出したのに、返ってきたら歪みが戻っているのはなぜ?』といったことがあります。溶接の歪みは、冷間で矯正しても、製品自体には収縮応力や引っ張り応力といったストレス(残留応力)が残っています。このストレスは、450℃前後のめっき浴に浸漬すると開放され、溶接後の状態に戻ろうとします。これが矯正してもめっきをしたらもとに戻った理由です。歪みの心配がある製品の場合、設計段階で弊社営業までご相談下さい。出来るだけ歪みを少なくする方法をご提案いたします。

Q2 どういったものに使用されるのですか?

A2

一般鋼材(鋼板、形鋼、平鋼、棒鋼等)、鉄塔、橋梁(落橋防止装置、検査路、支沓等)、建築(立体駐車場、建屋鉄骨、外部階段、温水プール鉄骨等)、造船金物(配管パイプ)、架線金物(駅舎)、タンク、道路部材(標識柱、照明柱、遮音壁、ガードレール等)、各種ボルト、ナット、座金、鋳鉄品、鍛鋼品、管継手、他さまざまなものに使用されています。

お問い合わせ先 営業部(06-6472-1231)

Q1 何年くらい使用できますか?

A1

溶融亜鉛めっきの耐用年数は、製品の使用される環境によって違い、下表のとおり田園地域などの環境の良いところと海岸地域等の厳しい腐食環境では大きく異なってきます。

(大気暴露試験10年の結果から算出)規格は550g/m2で換算。
都市地域:62年 田園地域:113年 海岸地域:25年

(詳細は生産技術のページへ)

Q2 めっきと塗装は、どう違のですか?

A2

納期、特徴、さらにはコストといったところに、大きな違いがあります。
以下の表を参考にしてください。

項目 溶融亜鉛めっき 塗装
納期 1週間程度
天気や気温に左右されない
・下塗り・中塗り・上塗りでそれぞれ乾燥時間に1~2日かかるため、合計で1週間以上かかる。
・屋外で塗装する場合は天気に左右される。
特徴 メンテナンスフリー
犠牲防食作用
保護皮膜作用
多種の色で施工できる
30年間の
ランニング
コスト
塗装の5分の1
(30年間、メンテナンスフリー)

数年ごとに塗り替えが必要。
Q3 溶融亜鉛めっきと他のめっきとは何が違うのですか?

A3

同じ亜鉛でも電気亜鉛めっきと比較すると以下の通りです。

項目 溶融亜鉛めっき 電気亜鉛めっき
反応 鉄と亜鉛の合金反応により形成 電気的に鉄表面に亜鉛を析出
外観 白い筋(酸化皮膜)、光沢の有無、スパングル模様、ざらつき等様々な外観現象を呈す 光沢のある銀白色で均一
密着性 剥離しにくい 剥離しやすい
めっき厚 50~200μm程度 2~20μm程度
耐食性 非常に良好 良好
使用用途 屋外など腐食環境の厳しいところで使用される 室内や電子部品等の腐食されない環境で使用される
Q4 どんな環境下でも使用できますか?

A4

高温の環境下では、煙突
高温多湿の環境下では、プールの建屋
畜舎などの腐食性環境
塩害地域では、海際の建屋(魚市場)等でも使用されております。
塩害地域などの腐食環境の厳しい場所では、通常の亜鉛めっきより耐食性のある高耐食性めっき「タナカ-AZ」が使われています。 (詳細はめっきの実績のページへ)

Q5 めっきした後に塗装はできますか?

A5

めっき後の塗装は出来ます。景観との調和と重防食といった点でめっき後の塗装をする事例が多いです。

Q6 めっきの色は1色しかないのですか?

A6

景観との調和といった点から弊社が開発した新技術の環境調和めっき「タナカ-CZ」「タナカ-P4」があります。

Q7 色落ちの心配はありませんか?

A7

使用環境、使用時間によって色や光沢が変化していきます。溶融亜鉛めっきの皮膜は、鋼素地の上に鉄―亜鉛の合金層、その上に純亜鉛層といった形態で形成されています。亜鉛は鉄よりも酸化しやすく、自らが酸化することで鉄を錆から守ります(犠牲防食)。

ですから、亜鉛めっき皮膜の最上部にある純亜鉛も、めっき直後から空気と触れ合って酸化し、非常に緻密な膜が作られ、下地の亜鉛を保護します。めっき直後は、厚みが薄く光を通すため、その下地亜鉛の金属光沢を見ることができます。しかし、時間の経過とともに、この膜が厚くなり光を通さなくなるため、金属光沢も見られなくなります。

お問い合わせ先 営業部(06-6472-1231)

Q1 納期について教えてください。

A1

約1週間程度頂いております。部材の数量・総量と付帯作業内容によって変わる場合が御座いますので、事前に一度弊社営業部へお問い合わせください。

Q2 溶融亜鉛めっきをするのにあたってどんな注意事項がありますか?

A2

  1. 密閉構造の製品には、必ず開口部が必要です。皆様は‘鉄は重いもの'と思われていますが、鉄の比重7.86に対し、亜鉛の比重は7.14と、鉄の方がわずかに重いだけです。そのため、密閉構造の鉄製品は、少しの空洞であっても海に鉄の船が浮かぶ以上の大きな浮力が加わり、金属亜鉛が溶けた状態の浴槽に沈めようとしても沈みません。

    もうひとつの理由は、ピンホール等から密閉箇所に水分が侵入しますと、400℃以上で行うめっき時に、水分は気体になることで約3,000倍に膨張した水蒸気爆発を起こします。 これにより、製品の破損、作業者への人身事故につながります。以上のことから、密閉構造の製品には、溶けた亜鉛の通り道として、通常は、断面に対して20%以上の開口部が必要です。しかし、近代の建築物には、複雑な構造を伴うものや制約が多々ありますので、なかなか判断が難しいケースもあります。(詳細は発注に際しての注意点のページへ)

  2. 基本的には、鉄であればどんな鋼材にでも亜鉛めっき処理は出来ます。しかし、鋳物などの場合は、表面に焼付いた砂があって通常の酸洗では除去できず、虫食い状の不めっきとなります。そのため、あらかじめ砂を取り除いておく必要があります。
Q3 最近エコに対する意識が強くなってきていますが、
亜鉛めっきでもエコ仕様ってありますか?

A3

 

通常の溶融亜鉛めっき処理でも環境には問題ないのですが、さらにエコを追求した環境にやさしいめっき「エコZ」という新技術があります。

お問い合わせ先 営業部(06-6472-1231)